日本での再エネに対する意識について。(2018年1月25日発表)

日本では再生可能エネルギーは震災以降、
大幅な普及をしてきているというのは新聞紙面や情報媒体等から
なんとなく伝わってきますよね。

発表される公的な数値は早いものでも2年ほど前のものが多く
現状をすっきりと反映しているものは少ないと思われます。

そこで下記のグラフをご覧ください。
北海道の電力管内の2017年6月14日の電力需給実績です。
これを見るとこの一日で北海道管内で消費している電力のうち
どの電源をどの割合で使っているのが気持ちいいくらいわかりますね?
電力会社が公表している数値に基づき、
このように電力の見える化ができると非常に助かります
。株式会社ウェルネストホーム様ありがとうございます。

これを見るとなんと再エネ(水力、太陽光、風力、地熱、バイオマス)割合は
この日半分程度を占めている事がわかります。

この日は非常に多くの割合を再エネ発電が占めている事がわかりますが、
実は日本全体の一年分の再エネの発電量比率は2016年で14.8%です。
それもこのうち従来の大型水力発電が9%ほどを占めておりますので
この5年ほどでは5%程を上乗せしたにすぎないと言うことです。

ドイツの再エネ発電比率は36%、全世界平均の平均再エネ比率でも
25%程度だと言われていることからも日本は遅れていると言わざるをえません。

それではなぜ世界各国は再エネ投資がこんなに盛んなのでしょうか?

その理由は「温暖化対策で地球にやさしいから」とか「気候変動で生態系を脅かしている」
という抽象的、情緒的なものではないと言うことです。
社会はそういうものだけでは動かないのです。

そこには経済合理性と言う観点から再エネが推進されているということです。
ご興味のある方は少し専門的な用語が多いのですが下記URLをご参照ください。

京都大学大学院 経済学研究所
コラム連載 再生可能エネルギーはなぜ世界中で推進されているのか
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/occasionalpapers/occasionalpapersno54

「再エネは高い」「再エネは調整賦課金のコストがかかり国民負担が大きい」と言うことで
そこだけに目が向いてしまいがちですが、
もっと大きな視点で再エネに対する意識を持つべきだという事が上記URLの内容です。

なかなか思っている事を活字にして表すと言うことは非常に難しいのですが、
これを読んで私も「そうそう、そういうことなんですよね。」と納得が言った次第です

これまでも私は自分の下手な文章でできる限りの表現をしてきましたが、
論理的に根拠をあげて視点を変えて物事の本質を表現するところは、
さすが大学教授だなと感銘を受けた次第です。

もっと我々も大局的なものの見方で再エネに対する議論を深めていかなければならないと感じました。

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