今の固定価格買取制度(FIT)、つまり全量買取制度(期間20年)に
参加しようと思えば、10KW以上の容量のパネルを設置することが
できる場所を確保しなければなりません。
これを個人で探そうと思えば大変な労力が必要です。
ゼックが必要としているのは少なくとも4,000㎡~10,000㎡の土地です。
まず東京都内ではそんなに広い場所は空いてないでしょうし、
空いていても賃借料が高すぎて事業の採算が取れません。
従ってやはり茨城、栃木、群馬等の北関東圏になるわけです。
我々の設置場所調達手段は大きく分けて二つあります。
一つ目は地権者の方から弊社ホームページ総合お問合せに
直接ご連絡をいただけるパターンです。
この仕事をして初めて感じたことは、なぜ日本には使っていない土地が
こうもたくさんあるのかという事です。
以前は農地をしていたがここ10年程は未利用であるとか(※1)、
資材置き場に使っていたがもっと有効に利用したいとか、
山林として雑木が生えているだけの土地で所有していても
手入れに出費が重なるだけとかその他色々な理由で放置された土地が
結構たくさんあります。
そんな所有者様からご連絡をいただきご契約に至ることが少なくありません。
※1 農地で太陽光発電を行う場合、転用申請をし地目を変更する必要があります。
※初回調査時の鹿島灘2号太陽光発電所用地
二つ目は農家の方からのご紹介です。
ゼックはこれまで直接現場に出かけて自ら土地の所有者様と
お話をさせていただいている過程で知り合いになった
その周辺の農家の方からのご紹介も大きな情報源です。
農家の方は横のつながりが広く、
「あそこの誰々が貸してもいいみたいだぞっ」
とお声をかけていただけるのです。
大変ありがたいことです。
こんな方法で弊社は発電所用地を調達していくのですが、
大変なのはここからです。
現地に行ってみて本当にここに発電所を設置することが
できるのかを一つ一つチェックしていきます。
使っていない土地なので、通常は雑木やシノが生い茂っています。
まずその土地がなるべく平坦でパネル設置に適しているか(海抜高度の測定)、
どの季節でも一日中日射を遮るものがないかどうか(今はスマホで測定できるのです)、
あるとすればいつの時間帯が何分影がかかるかを測定したり、
地中に何か埋まっている可能性はないかの土地履歴調査をしたり、
地盤調査をしたりします。
更に抵当権等の担保が設定されていないかや
行政の開発規制、連系するための電柱位置の確認等々
20年のパネル設置に支障をきたす可能性を一つ一つチェックしていきます。
この調査に少し時間を要しますがこれでOKとなれば、
今度は電力会社との協議です。
事前相談による容量確認、接続検討と協議を重ねていくのですが
ここで難しい問題にいろいろ直面します。
電力会社との協議はある程度の専門知識がないと
電力会社さんの言いなりになる可能性も秘められています。
ここは機会があればまた触れたいと思います。
とにかく太陽光発電所を設置する場所の選定は
このような経緯をたどって初めてその後所有者様と
賃貸借契約をさせていただくことになります。
場所の選定は出資者様の20年間の収益に大きな影響を及ぼすことになりますので、
念には念をのチェックを重ねて初めて決定することになります。