発電所のメンテナンスは、通常の巡回(目視点検/月1回程度)から
全パネルの断線チェックや変圧器や保護装置のチェックまで
徹底的に行う年次点検まで様々ですが、
この時期一番大変なのは下草の管理です。
簡単に言うとものすごい勢いで雑草が生えるので、
草刈をしなければなりません。
これは弊社の発電所ではありませんが、
ほとんど草刈りを行っていない発電所です。
毎年春先~夏前にこんな状態になっています。
かなりパネルの前縁にかかっているので、
発電量も低下していと思われます。
では雑草が1ヶ月でどれくらい伸びるか下の写真をご覧ください。
一番伸びている物で胸より上まで来ていますので、
120センチくらいでしょうか?
もともと10センチ~20センチでしたので1ヶ月で1メートル伸びていることになります。
これは水戸4号太陽光発電所の実際の写真です。
これも発電量が低下してるのではないかとご心配になると思いますが
そこはしっかりと対策をしています。
雑草が伸びる前からパネルの前縁を重点的に刈ります。
そうすると雑草がある程度伸びてきても
発電に影響がない状況を保てます。
ではなぜこのようなことをしているのでしょうか?
全部きれいに刈ってしまえば良いのではと思われますよね?
これには2つの理由があります。
第1はコストです。
水戸4号太陽光発電所を例にとると、
敷地面積が約6000㎡あります。
業者に草刈りをお願いすると10万円以上になります。
それが年3~4回になりますのでかなりのコストとなります。
そこで発電に影響がある分だけを弊社技術員が定期的に刈るようにしています。
第2の理由は温度です。
太陽光パネルは温度が上がると出力が落ちます。
一般的に温度が1度上がると0.4%程度の出力低下です。
10度違えば4%ですから無視できない数値となります。
ですのでできるだけパネルの温度を上げないよう、
地表付近の温度を上げない事が重要です。
ある検証によると、30度を超える真夏の日中に
土の部分と草が生えている部分の温度を図ると
10度以上、草が生えている部分の方が低いというデータもあります。
そのような理由から、発電に影響がない部分は雑草が生えている状態にしています。
現在太陽光分譲ファンドによる発電所は10号までで12カ所になりました。
この時期は本当に雑草との戦いになります。
これからも発電効率が落ちないようしっかりと管理していきます。