太陽光発電事業に対する投資リスクを考える。(2017年10月18日発表)

次回11号ファンドの募集は11月10日からと決定しました。
募集開始を前に再度太陽光発電事業に対する投資のリスクを見直してみたいと思います。

太陽光発電事業に対する投資を考えるとき一番重要なのは、
「20年間想定した発電量(=収入)を得ることができるのか?」
ということに尽きると思います。

それでは想定した発電量が得られなくなる事態とはどの様なことでしょうか?

・自然災害
 近年集中豪雨や地震による大きな被害が目立つようになりました。
 自然災害によるリスクにはどの様に対処しているのでしょうか?

 ・損害保険
  株式会社ゼックの太陽光発電設備はすべて損害保険に加入しています。
  これによりかなりの部分がカバーされます。
  →補償対象はこちらをご覧ください。

  一般的に考えられる洪水や竜巻、雹や雪による被害、盗難や侵入者によるいたずらは
  原状回復する費用が補償され、発電できない期間の売電収入も1年間は補償されます。

 ・損害保険でカバーされないケース
  地震や地震による津波に関しては損害保険でカバーされません。
  地震に対する損害保険もあるのですが、料率が非常に高く、
  損害発生時に補償される額も100%ではないという条件の悪さから加入していません。
  
  ではどのような対策を取っているのでしょうか?
  まず発電所立地は津波の来ないであろう場所を選んでいます。
  また、使用する架台(パネルを載せている台)を震度7の揺れでも耐える設計にしています。
  これは強度計算で震度7の加速度に耐えうるかを検証しているのですが、
  実際には大丈夫なのか? という質問を受けることがあります。

  そこで熊本地震(2016年4月14日発生・最大震度7)が発生した際、
  どの様な被害があったのかを調べてみました。
  熊本地震による太陽光発電所の被害

  結論から言うと「大きな被害を受けた発電所はなかった。」
  ということになります。

  記事の中ではより過酷な条件、単管パイプを使い急斜面に設置したパネルに関しても
  大きな被害がなかったと報じています。
  太陽光分譲ファンドで使用している架台はより強度の高いものですので、
  震度7程度の地震で全壊するとは考えにくいといえます。

  それでは津波に関してはどうでしょうか?
  立地を予定している鉾田市の津波洪水ハザードマップがこちらです。
  https://www.city.hokota.lg.jp/data/doc/1488853636_doc_9_1.pdf
  
  こちらが発電所立地場所拡大図です。
  鉾田市は海岸から30メートルほど急激に高くなる台地状の地形で、
  発電所立地場所の標高は約40メートルと全く津波の心配はありません。

  もう一カ所、茨城県那珂市の発電所予定地がこちらです。
  津波ハザードマップ 
  こちらは海岸から約14キロ離れているということもあり、
  全く津波被害は想定されていません。

・日射量の変動
 太陽光発電は日射量に応じて発電量が決まります。
 想定通りに発電するかはどの様に想定発電量を決めているかによります。

 株式会社ゼックでは想定発電量を決定する際、
 国の機関であるNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の
 発表している過去20年間の日射量データを用いています。

 発電所立地地域での過去20年間の日射量の平均データから想定発電量を計算しているのですが、
 現在発電を続けている12ヶ所すべての発電所で、発電量は想定を上回っています。

 詳しく分析してみると、温暖化の影響か日射量データは最近の方がよくなる傾向にあります。
 また、その年によってどれくらいの変動があるのかも確認したところ、
 1971年から45年間のデータを見ても、上下10%程度のブレ幅でした。
 これらのことから、
 「日射量は近年増加傾向にあり、大きくぶれることはない。」
 といえそうです。

 以前ブログに詳しく書いていますので、こちらもご覧ください。
 日射量は増加傾向にあるのか?

想定した発電量が得られなくなる事態ではありませんが、
こちらもリスクとして検証してみました。

・電力買取条件の変更
 再生可能エネルギー全量買取法の正式名称は
 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法
 という法律です。
 
 これは事業認定(旧設備認定)を受けた設備で発電される電力を
 20年間固定価格(認定価格)で買い取る事を義務付けた法律です。
 法令不遡及の原則から、一旦買取価格が決定した設備に対して、
 20年の買取期間内に価格が変更されることはあり得ないと考えます。

 11号ファンドは36円+消費税と27円+消費税で事業認定を受けている設備ですので、
 発電する電力は20年間上記価格で買い取られます。

以上のことから、太陽光発電事業に対する投資リスクはあまり高いものではないと判断していますが、
リスク許容度に関しては各個人の状況に左右される部分が多々あります。

投資をご検討いただく際は慎重にご判断ください。
また、疑問点がありましたら遠慮なくお問合わせください。

問い合わせ先
株式会社ゼック 03-6280-3878 平日午前9時~午後6時
メールアドレス contact@zecj.jp

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