電力消費の単位について(2018年3月8日発表)

今さらですが、今日は電力消費の単位について少し述べてみたいと思います。

私たちは普段何気なく電気を消費し、その消費のためにそのものを電力会社から買っています。
そんな感覚みなさんありますか?

普段は月に一度電力会社から請求書が届き、
その金額は自動的に口座から引き落とされて実際に冷蔵庫を使うのにどれだけの電気を消費したか、
テレビにどれだけ使ったか又洗濯機を回すのでいくらかかったかは
全然意識しないと言う方がほとんどではでしょうか?

つまりひと月で総額いくらという形でしか見ないですよね。
http://minsuma.jp/articles/archive/laboratory/hems/detail3785/

今、どんどん「見える化」と言う名のもとに
それを把握できる世の中になってきているというお話はちょっと後に置いておくとして、
その電力の単位となるもののお勉強をしたいと思います。
(おっと話が変わりかけたので戻します。)

普段、電気器具を使う電力の事を消費電力と言いますが、単位はW(ワット)です。
これと混同いしやすいのですがよく似たものに消費電力量と言う概念があります。これが
Wh(ワットアワーあるいはワット時)という単位で表現します。

消費電力量(Wh)=消費電力W×時間量h と言うことになります。

例えば白熱電球があるとします。ガラスの表面に100V60Wと書いてあります。
100Vの電気で使う時の電力消費が60Wと言うことです。
この白熱電球を5時間つけた場合の消費電力量は 
60W×5h=300Wh=0.3kWhと言うことになります。

300KWの太陽光発電施設で言えばこれは消費ではなく発電する方ですが、
瞬間最大発電電力300KWで5時間発電すると
300KW×5h=1500KWhの発電電力量と言うことになるのです。

つまりKWは電気の強さを表し、KWhは電気の量を表すと言うことで理解すればいいのでしょう。
ここまではよろしいでしょうか?

では、日本ではいったいどのくらいの電力が必要なのでしょうか。
ここで二つの要素があります。先ほど言ったKWとKWhの要素です。

電気を消費する最大の時期は夏の暑い日中がピーク時と言われています。
およそ1億6000万KWです。

この需要を満たす電力を供給するためにはそれだけの施設が必要となるのです。
原発だけで言えば1基当たり100万KWとして160基必要と言うことです。

太陽光発電所だけで言えば1MW(メガワット)の発電所が16万個必要だと言うことになるのです。

これは単純な計算であり、原発も太陽光発電所も四六時中働いているわけではなく、
稼働率と言うものがあるので実際はもっと設備数が必要なのです。

今述べたように日本の最大消費電力は1億6000万KW(夏のピーク時)でしたが、
それでは1年間を通して我々はどれくらいの電力消費量を有しているのでしょうか。

それは1兆KWhと言われています。ここまで来るともう想像がつきにくいですよね。
ここではこういうものだという程度でいいと思います。

ちなみに現時点で日本の太陽光発電所はどれくらいの出力が備えられているのかご存じでしょうか。
2017年末時点で42GW(42000MW又は4200万KW)という単位であらわされます。)

これまでの政府の長期需給見通しによる目標は2030年時点で64GWでしたが、
太陽光発電の継続的な利用展開を進めていくと150GW太陽光発電システムが導入可能であろうと言われています。
(株式会社資源総合システム、太陽光発電情報2月号引用)

150GWの太陽光発電所で得られる年間発電量は約1500万KWhです。
つまり先ほど申し上げた日本の年間消費電力量1兆KWhの15%を担えるまでに
成長するであろうと言うことでしょう。

ここまでいくと十分に日本の基幹電源になると言うことですね。

これまでのブログでも述べてきましたように太陽光発電、風力発電は不安定な電源であることには違いないですが、
持続可能性のある一番コストの安い電源であるということも間違いのない事実です。
何回も申しあげてきていることですが欧米では既にこの太陽光、風力と言う電源を主力電源にするために
様々な投資や研究が行われています。

2月ついに東京電力も自社の発電設備として再生可能エネルギーを火力発電と同じくらいに育てていくと明言しました。
この流れを政府はしっかりと把握をして適切な持続可能性のある電力改革を進めていってほしいと思っております。

いつもの癖で電力消費量の話からはだいぶそれていってしまいましたがお許しください。
書いていて興奮してくるとこうなってきます。
電力と言う単位をしっかり把握し、新聞を読まないと感覚がわかないですよね。
それでは次回をお楽しみに。

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