太陽光発電とウクライナ問題

電気代の高騰が家計を直撃している昨今ですが、これからどうなっていくのでしょうか。

資源高問題がある中、それに油を注ぐようにロシアのウクライナ侵攻が始まり、エネルギー価格を大きく押し上げています。世界各国でインフレが進行し、物価高騰が収まらないという報道がなされています。

先日、ファンドにご出資いただいている方からこんなご質問がありました。

燃料のいらない太陽光発電設備が日本中にこんなにたくさんできているのに、なんでこんなに電気代が上がるのか?という内容でした。

ごもっともな感覚だと思います。なぜなのか。

ではまず日本の2020年度の電源構成と再生可能エネルギーの内訳を見てみましょう。

出典:資源エネルギー庁『集計結果又は推計結果(総合エネルギー統計)「時系列表」』よりアスエネ作成

これを見るとどうでしょう。

石油、石炭、LNG(液化天然ガス)の所謂化石燃料で76.3%を占めています。再生可能エネルギーの中でも燃料を必要としない電源は太陽光と風力、そして水力発電でしょうか。

今後あまり数字が見込めない水力を除くと太陽光と風力で8.8%の電源構成比率なのです。

つまりほとんどの発電方法が燃料の必要な発電であるという事をまず認識すべきなのです。

現状は8.8%の燃料の必要ない発電方式が導入されていたとしても、それにも増して燃料高騰による影響の方が大きいという事ではないでしょうか。

逆に言えば再生可能エネルギー、特に太陽光、風力については気候温暖化抑止のために増やしていかなければならないと言われてきていますが、上記でご説明したように資源高騰リスクから逃れるためという理由でも必要になっているという事だと思うのです。

冒頭で述べましたロシアのウクライナ侵攻においては、天然ガスという化石燃料を人質にしながら、全世界を揺さぶっている有様です。資源小国の日本ではこのようなリスクをなくしていく事が特に今後の大きなテーマになっているのではないでしょうか。

3月のブログでも説明させていただいたように太陽光発電は現在の60GWの導入量から2030年まで、あと8年で100GWまで導入する目標を資源エネルギー庁は持っています。

買取価格が10円以下になってきており、発電事業者の投資意欲も減退する中、どのように今後の導入を増やしていくのか、知恵を出していかなければなりません。

ゼックとしても自家消費、自己託送、PPA(再エネの需要家による直接買取)等あらゆる方法を駆使して燃料の不要な太陽光発電設備の更なる拡大に寄与していこうと思っております。引き続きご出資者様の更なるご支援を頂ければ幸いに存じます。

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