発電設備機器はどうやって選定している? その2(2015年9月30日発表)

20年間に及ぶ太陽光発電事業に投資する上で非常に重要なのが
「どのような機器を選定するか?」 です。

今回は太陽光パネルの保証制度に関してお話したいと思います。

中国や台湾の半導体メーカーは
2000年に欧州で再生可能エネルギー全量買取制度が開始されると
こぞって太陽光パネルの製造に乗り出しました。

中国で大量生産が始まった初期は質の悪いパネルがあったのも事実のようですが
欧州での急速な普及につれ、質の悪いパネルを作っているメーカーは淘汰されて行きました。

そんな中ゼックではどのようにしてパネルを選定しているかですが、
まずは下記基準で考えています。

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前回は世界シェアと生産体制、品質管理体制に関して書きましたので、
今回はアフターフォローと保証体制です。

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一番基本となるのは製品保証でこれは10年となっています。
太陽光発電の再生可能エネルギー全量買取制度による買取期間は、
20年(全量)となっています。

製品保証が10年では、後の10年はどうなるのでしょう?
太陽光分譲ファンドが使用するレネソーラー社の太陽光パネルには
25年の出力保証が付いています。

では出力保証都などのようなものなのでしょうか?
現在使用しているパネル出力は255Wです。

上記表にある通り、当初10年間は90%まで、
25年にわたり80%以上の出力を保証するという内容ですので、
当初10年間は229.5W以下の出力になれば交換対象になります。

では設置後、この出力低下を測定~発見することはできるのでしょうか?

厳密な出力測定は、暗室で基準光を当てて行いますので、
設置した後のパネル出力を測定するのはかなり困難です。

そこで株式会社ゼックでは年1回のパネル断線検査を行っています。

1枚の太陽光パネルは3つの回路(クラスター)で構成されています。
もしもどこか1か所でも断線すると、その1クラスターが発電されなくなり、
出力は66.67%となります。

そうなると上記出力保証により20年間の事業期間中
いつでも交換してもらえるということになります。

実際すでに1年以上稼働している鹿島灘1号、鹿島灘2号、つくば3号で
年次点検を行っていますが、
1発電所で1枚~3枚のパネルで断線が発見されます。

例えば出力が300kW程度の発電所だと1200枚程度のパネルを使っています。
1クラスターに断線があるとパネルの1/3が働かなくなりますので、
3枚に断線が発見されれば、出力は1/1200下がっているということになります。
比率にすると0.1%弱となりますので、
発電自体に大きな影響はないといえますが、
発電所を健全に維持するためには必要な検査だと考えています。

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さらにレネソーラー社は二次保険にも加入しています。
これは万が一レネソーラー社が倒産するようなことがあっても、
25年の契約期間にわたり、保証を継続するというものです。

確かに二次保険に入っていれば安心ですが、
実はそれ以上の意味があるのです。

保険窓口となるパワーガード社ですが、
二次保険を引き受けるかどうかを非常に厳密に審査しています。

それは、いい加減な製品を作る会社の二次保険を引き受け、
そこが大きなクレームやリコールを出すと
保険会社が多いな損害を被るからです。

財務状態や経営状態はもちろん、
パワーガード社のスタッフが直接生産工場に入り込み、
生産体制や品質管理体制がしっかりしているか確認をします。

そういった意味で、二次保険に加入できているということ自体、
品質の高いものを製造していると考えることができます。

株式会社ゼックではこのようにさまざまな角度から
製品~メーカーを分析し、信頼できると判断したメーカーのものを
選定するよう心がけております。

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