城里7号太陽光発電所は11月2日の連系を目指して順調に工事を進めております。
本日パワーコンディショナー(PCS)の設置が始まりました。
PCSは太陽光パネルで発生した直流電流を交流に変換する装置です。
城里7号太陽光発電所の出力はパネル489.6kW/PCS400kWです。
20kWのPCSを20台設置して400kWとしています。
通常このクラスの発電所では400kWの大きなPCSを1台使用します。
ではなぜ城里7号太陽光発電所は20kW 20台にしているのでしょうか?
太陽光発電システムの中で故障のリスクが高いのがPCSです。
日中発電中は動き、夜になった止まるということを繰り返すため
装置内の駆動部分が故障することがある為です。
もし400kWの大型PCS1台で運用していると
トラブルが発生し、PCSが停止した場合
出力は0kWとなり、大きな損害となります。
大型PCSは基幹部品が故障した場合、
部品の取り寄せや修理に数か月要する場合もあります。
小型PCSを複数台設置することで、
万が一1台故障しても全体に対する影響が少なく、
大きな発電ロスになることを防いでいます。
また今回採用しているSMA社製の20kW PCSは日本国内に在庫があり、
故障した場合、数日間で交換することが可能です。
もうひとつのメリットが遠隔監視による故障発見が容易ということです。
同じ出力(20kW)のPCSを並列して20台設置しますので、
グラフにすると同じ曲線が20個重なります。
1台でも故障したり出力が下がるとグラフが重ならないので、
故障発見が容易になります。
株式会社ゼックでは以前からこの手法を採用しており、
既存発電所の故障は発生から1日以内に発見し、迅速に対応しています。
そのような理由から城里7号太陽光発電所では
小型PCSを複数台設置する方法をとっています。