ドイツで地域エネルギー供給を学んでいます。(2016年5月24日発表)

今回は南ドイツ、ジンゲン~フライブルク~ヴィンタートゥール(スイス)を周り、地域でのエネルギー供給を学んでいます。 シンゲン郊外で訪問した飲料水メーカーは、かなりこだわりのある会社で、ペットボトルを使いません。 ペットボトルが深刻な海洋汚染の原因になっているからだそうです。 彼らはガラスのリターナブル瓶を使い、瓶を洗浄する機械に設備投資しています。 瓶はペットボトルに比べ重いので輸送コストがかかります。 ですので自分たちの決めた範囲でしか販売しません。 販売価格もペットボトルの競合製品に比べて少し高いそうですが、彼らのスタイル=コンセプトに共感する方が買って行くらしく、売り上げは順調だそうです。 彼らは自社工場の屋根に約300kwの太陽光パネルを設置し、天気が良ければ自社工場で必要なる電力の全てを賄っています。 すでにグリッドパリティを達成しているドイツでは、系統から電力を買うより、自分で発電して自家消費する方がコストが下がります。 彼らはソーラーコンプレックス社と共同で敷地内にバイオマス発電所も設置しており、電気だけでなくそこから出る熱も工場で利用し、余剰分は地域に供給しています。 彼らにした質問に対する答えで、でとても印象に残っているものがあります。 なぜエネルギーを自給自足することにこんなに熱心なんですか? という質問に対して回答は ドイツは原発の廃止を決定している。 なので不足するエネルギーを自分たちで作るのだ。 そして、将来世代のためにサスティナブルなエネルギー供給構造を今から作るのだ。 というものでした。 もちろん彼らも慈善事業をしている訳ではなく、電力を系統から買わないことでコストを下げ、しっかりと経済的メリットを得ています。 我々も、事業者にメリットがあることを前提として、クリーンでサスティナブルなエネルギー開発を進めていかなければならないと感じました。

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