電気もデジタルの方向に(2017年4月12日発表)

電気のデジタル化という事を最近よく耳にします。
これは昨年の電力の自由化によってその傾向は日増しに強くなっていっています。

電力のデジタル化ってなんでしょう。
ちょっとなかなかイメージしにくいというのが一般的な意見だと思います。

それではまず身近なもので通信のデジタル化を考えてみましょう。
我々は通信分野においてこのデジタル化というものを
この20~30年の間身をもって経験してきています。

通信のデジタル化もきっかけは通信の自由化から始まりました。

1985年に電電公社が民営化され、一般企業が通信の分野へ続々と参入し、
通信の世界に劇的な変化が表れてきました。
1985年は黒電話が家庭にあり電話加入権を買って番号が割り振られていました。
1990年代にはテレフォンカードやポケベルが導入され、
外出先での通信手段が増えていきます。

現在はどうでしょう。
通信手段の所有権は世帯から個人へと移り、
そのきっかけとなったのはやはり携帯電話です。
携帯電話もアナログからデジタルに移り、
様々なコンテンツが用意され今ではスマートフォンの時代になり
、LINEやFACEBOOKを始め動画まで楽しめるまでになりました。

1985年当初黒電話の時代に30年後の私たちがこのような通信手段、
コミュニケーション手段を持つということが考えられたでしょうか。

スカイプを使えば携帯やパソコンで海外の友達と無料で通話できる、
FACEBOOKを使えば海外の友達も含めて多くの人に自分の思いを伝えることができる、
こんな世界を想像できた人が本当にいるのか、不思議なくらいです。
1985年の通信の自由化によってこのように我々は本当に多くのものを得ることができ、
人生に大きな影響を与えているのではないでしょうか。

同じように昨年2016年4月に本格的に電力の自由化が始まりました。
通信で私たちに起こった出来事と同じくらいの大きな変革が待ち受けているのではないでしょうか。
本当にわくわくしてきます。

まず電力のデジタル化整備において今何がなされていおるか。
デジタルインフラの整備です。
あまりマスコミでも取り上げられる機会は少ないのですが、
まず電力会社が着手しているのは電気メーターのデジタル化です。
これをスマートメーターと呼んでいます。
これまでは皆様もご存じのように、電気メーターは各家庭に一つ存在し、
毎月一度電力会社の検針員がきてメーターの数字をチェックしていきます。
つまりアナログメーターの数値の進み具合を見て料金に反映していきます。
このアナログメーターがデジタルメーターに徐々に変わっていきます。

昨年の電力自由化以降電力会社からではなく
他の小売電気事業者に変更された世帯は既にスマートメーターに変わっていっています。
2014年~2024年の10年間で全世帯のスマートメーターへの変更が完了します。
これで何が変わるのかですが、
今までは月に1回の検針で一つの電力使用量データを取得していたものが、
スマートメーターに変更されると1時間に2回、
自動的に電力会社にデータ送信されます。

そうなると1日24時間×2回=48回、
月30日で1440回ものデータが電力会社で取得できることになります。

このデータでどういうことが可能なのかですが、
例えばAさん宅のこのデータを宅配会社が見ることができれば、
この家は電気の使い方からおそらく不在なので後にしようとか野判断ができるようになり、
今話題の再配達問題が解決方向に向かう可能性を秘めているのです。

又例えば年老いた母がひとり暮らしている娘が
スマートフォンでいつでも電気の使い方を見て、
今日も元気にしている様子を確認できたりといった事が可能になります。

プライバシーの問題も出てくるとは思いますが、
スマートメーターになることによって他にも様々なビジネスが考えられて、
我々の暮らしが本当に便利になっていくことが想像されます。

自分の家のデジタルデータを自分自身が見ることで、
時間帯ごとの使用量を確認し、省エネにつなげていける事は言うまでもないことです。
今回は電力のデジタル化と言うことでスマートメーターをご紹介しましたが
次回は電気を無線で飛ばす技術をご紹介します。お楽しみに。

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