G7クリーン・エネルギー経済行動計画

国内外で話題になったG7広島サミットが2023年5月19日から21日まで開催されました。本稿ではその全体的な成果や意義について述べませんが、この広島サミットにおいてG7首脳が「G7クリーン・エネルギー経済行動計画」を発出したことについて簡単にご紹介したいと思います。その全文は下記の外務省ページからもご覧いただけます。

G7クリーン・エネルギー経済行動計画(2023年5月20日)日本語仮訳PDF 

この計画は総論として、遅くとも2050年までに温室効果ガスの排出量の実質ゼロを達成するため世界のクリーンエネルギーへの移行を加速させるべく行動し、協力を深化させて過度な戦略的依存を減らして世界中の労働者やコミュニティーに利益をもたらす安全、強靱、廉価で持続可能なクリーンエネルギーの供給網と強い産業基盤を構築することが重要としています。また新興国や途上国などを支援し、再生可能エネルギー関連製品の供給網を強化する枠組みを年内に新設することも盛り込まれました。

要するに、太陽光発電やEVなどのクリーンエネルギー普及に必要なレアアースなど重要鉱物のサプライチェーン構築を図るための行動計画であるといえます。中国が市場の大半を占める中で、G7が供給網を強化することで過度な依存度を下げる狙いがあるものと思われます。米中対立やコロナ禍、そしてウクライナ問題の影響でサプライチェーンの脆弱性が明らかになり、資源安全保障の観点からも資源効率性や循環経済の重要性があらためて確認されました。

我が国では50兆円規模の循環経済の国内市場を2030年までに80兆円に引き上げる目標を掲げていますが、循環経済への移行を引き続き促す努力が求められています。

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