太陽光発電の買取価格の低下に備えて。(2015年6月18日発表)

太陽光発電は日本の固定価格全量買取制度下においては
最も普及している再生可能エネルギーといってもいいでしょう。
なぜでしょうか。それは色々な要因があると思いますが、
一言で言うと他の再エネに比較して事業に着手しやすいということがあるでしょう。

例えば太陽光パネルを設置するスペースが必要ではありますが、
大規模なものでなければ(開発許可を得るような規模のものでなければ)、
自治体又は利害関係者の許認可や同意というものを必要としません。

又施設を建設することも基本的には建築確認申請をする必要がなく、
比較的事業化しやすいということがあります。

それともう一つの要素ですが、事業者に配慮した買取価格が設定されたということでしょう。
太陽光発電に関しては特に制度開始当初は40円+税という高い買取価格が設定されたため
異業種からの事業参入が多くありました。
しかし、この太陽光発電に関しては、再エネ賦課金という国民負担に配慮するために、
買取価格が年度ごとに下がってきております。

それではこれから先、買取価格が下がっていくと太陽光発電事業は採算が合わなくなって、
事業をする人がいなくなるのではないかという疑問も出てきますが、そんなことはありません。

もちろん、当初3年間は特別措置法によって事業者に配慮した価格が付けられたので、
それと比べると、事業採算上一定の制約を受けることになりますが、
これからも十分新規の発電事業を行うことができる水準で買取価格は推移すると思っています。

実際、政府は今回のエネルギーミックスの電源構成として2030年までに
太陽光発電割合を7%と定めています。
これは、現在の太陽光発電割合が2%程度ですから、
まだまだこれから大きく伸ばしていかなければならない電源であるとということを
政府も認めているということなのだと思います。

とは言えこれまでのような大きな利回りを得られるようにしようと思えば、
なかなか一筋縄ではいかなくなってくることは、覚悟しなければなりません。
各事業者ごとにその取り組み方法は違ってくると思うのです。

弊社ではその一つの方法として、
パネル発電量を今の通常の1.2~1.4倍くらいに上げることを考えております。
どうやって増やすのということですが、皆様もどこかでお聞きになったことはがあると思います。
太陽光追尾型システムです。

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太陽光発電は太陽光がパネルに垂直に当たっている時が一番発電量が高いのです。
太陽は東から西に移動しますが、その移動方向をパネルが追っていくというものです。
東西のみ移動する一軸追尾型とそれに加えて上下にも動く二軸追尾型というものもあります。

以前からこの手の架台はあったのですが、非常に高価なものでありましたので、

商業ベースには乗らなかったのですが、ここに来ましてリーズナブルな価格になってきております。

ただ、発電量は上がってもそれに伴うリスクも存在します。
太陽光発電は動かないということで危機損傷リスクが小さいと言われてきましたが、
追尾型はまさしくこの考え方を真逆に行くものです。
又メンテナンス費用は増加するのではないか。
動くことによって一定面積に設置できるパネル数が通常設置に比して少なくなるということもあります。
 
現在、弊社がお世話になっていいる工事会社様が

二軸追尾型架台による実証実験を茨城県鉾田市で行ってくれています。
上記リスクがどの程度なのかを徹底的に検証していただいているということです。

今はまだ検証過程にありますが、ゼックとしてはこれらの検証データをもとにして
様々な観点からリスクとメリットを洗い出し、
買取価格が小さくなってもしっかりと出資者の皆様にご満足いただけるようなファンド商品を
ご提供していくことを考え、追及していきたいと思っております。

このブログで途中経過をお伝えしていきます。

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