<発電事業者から見たPPAのメリットについて>
発電事業者から見たPPAのメリットは、前回述べたように長期安定的な収入の確保や契約形態の柔軟性などがありますが、さらに注目すべき点は、需給調整業務を小売電気事業者に任せることができるということです。
少し専門的な話になりますが、発電事業者はどんな形態であれ、事前に電力広域機関に対して明日の発電量を予測し、その予測値を報告する義務を負います。その予測値と実際の発電量が異なれば、違った量に相当するペナルティー代金(インバランス料金)が課される仕組みになっています。FITでは、こういった発電事業者の負担が免除されています。
化石燃料を使った発電方式は燃料の量によって発電量を調整できますが、太陽光発電はその時の気候状況の変化によって将来予測値との相違は必ず出てくるため、インバランスを完全になくすことはできません。これをいかに最小限にコントロールできるかが発電事業者の収益に大きく影響を与えることになります。
ゼックが実施するPPAでは、この発電量報告業務とインバランスリスクを小売電気事業者様に委託することができるため、発電事業者として発電事業に専念できることになります。
つまりインバランスリスクは小売電気事業者側で引き受けていただき発電事業者(ファンド側)としては負わない事になります。
これは発電事業者側のPPAにおける大きなメリットなのです。