先日開催された調達価格等算定委員会において、再エネの現状について最新のデータが公表されています(最新と言っても1年以上前のデータになりますが)。
約2年前に策定された「第6次エネルギー基本計画」において、2030年度における再エネ比率は36~38%とされましたが、以下の表をご覧頂ければ、これだけ普及したと思われる太陽光発電においても、相当の積み増し(2021年の1.5倍から1.7倍の発電量)が必要になることがお分かりになると思います。
出典:調達価格等算定委員会
しかしながら、太陽光発電の導入容量は世界第3位、国土面積あたりの導入量では世界第1位、平地面積あたりの導入量は圧倒的に世界第1位という状況なのです。
出典:調達価格等算定委員会
これだけを見ると、もう太陽光発電所の2030年の目標達成は難しいのではないかと感じられるかもしれませんが、我々の実感としては、系統(電力の送電線)に空きさえあれば、山肌を削って建設しなくともまだまだ行けるというのが実感です。
既に太陽光においては250kW以上の発電所はFIPの入札が必要になっていますが、その認定量は155.3MWに留まっています。これは事業用太陽光の2022年度までの累計認定量(FITおよびFIP)の64,190MWに対し、0.24%に過ぎません。
出典:調達価格等算定委員会
これはFIPにおける入札上限価格の低下や収入変動による経済性の問題が大きいと認識していますが、昨今のカーボンニュートラルに対する意識の高まりや電力価格の値上げなどを通じて、企業が直接(小売電気事業者を介して)太陽光発電所の電力を長期的に固定価格で購入するPPAが優勢になりつつある状況になっています。
我々も既に自社でのPPAに取り組んでおり、ノウハウを蓄積したうえでファンド事業に展開しても良いとの判断になれば投資家の皆様にご提供していく事も考えていますので今暫くお待ち頂ければと思います。