発電設備機器はどうやって選定している? その3(2015年10月14日発表)

発電設備機器選定の第3回はPCS=パワーコンディショナーです。

PCSとは太陽光パネルで発生する直流電流を交流電流に変換するものです。

一般的に太陽光発電システムはメンテナンスフリーと言われますが、
実際は全くそうではありません。
パネルは定期的にチェックしないと断線している部分があったりしますし、
PCSは停止してしまうこともあります。

PCSの内部には駆動部分があり、そこが故障する可能性が高く、
PCSが停止すると直流電流が交流電流に変換されないため
売電することができません。

PCSを選定する際重要な点は以下となります。

・ 信頼性が高く故障が少ないか?
・ 故障した際、迅速に対応可能か?
・ 保証制度は充実しているか?

株式会社ゼックの太陽光分譲ファンドでは大きく分けて2つのPCSを採用しています。

omronPCS

1号~5号まではオムロン社製5.5kWのPCSです。
このPCSは日本中で広く使われており、安定した性能を持っています。
また、修理対応なども国内で迅速に対応することが可能です。

例えば5号発電所だとこのPCSを63台使っていますが、
1台壊れても出力的には1/63下がるだけですし、
茨城県鉾田市にあるメンテナンスセンターに予備機がありますので、
すぐに交換することが可能です。

実際今年4月に4号発電所で1台停止しましたが、
当日中に予備機に交換、売電ロスは些少なものでした。

SMApcs2

6号以降はSMA社(ドイツ)のPCSを採用しています。
SMA社はドイツ最大手のPCSメーカーで
全世界で採用実績が多く、高い評価を得ています。
保証も20年(有料)ですので、ファンド設計の際
保証費だけ見込んでおけば、20年間暗視して使用できます。
また、日本法人SMAジャパンがあり、
サポート体制も充実しています。

6号はPCS出力700kWですが、20kWのPCS35台で構成されています。
SMA社は常にこのPCSの在庫を持っていますので、
故障した際は代替機に交換することで対応可能です。

このように太陽光分譲ファンドで使用するPCSは
以下に止まっている時間を短くするか、
止まった際の売電ロスを小さくするかを考えて選定されています。

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