もう時間がない。

2月はバタバタしてブログを書く時間があいてしまいました。

さて、先般PV EXPOの再生可能エネルギー投資セミナーにて講演をいたしましたが、その冒頭で述べた内容を少しここでお話ししたいと思います。

2016年11月にパリ協定が発効し、世界の180か国(先進国、途上国)の国が初めて温室効果ガス削減に向けて一つの意思を示しました。各国の削減目標がこれで揃ったということです。

しかしこれで温暖化問題は解決の方向に行くのでしょうか、という問いを投げかけました。

実はこれが今大変な問題になっていることがこの2月に国連から示されましたが、大きな問題が起こっているにも関わらずこの問題を報じていたのは中日新聞だけでした。

そもそも温室効果ガスとCO2の相関性に疑問が残るとか、まだそんなに切迫した状況ではないんじゃないかという意見が聞こえてきそうですが、次のグラフをご覧ください。

これは80万年前から現在までのCO2と地球気温の関係を示したものです。

これを見ると完全に相関性があることがうかがえるということと、現在のCO2濃度(横軸の0部分です)がこれまでのサイクルとは様相を異にしていることがわかりますね。80万年前からの相関性に関してはアメリカのある機関が南極の氷床の分析を行いはじき出したようです。

次のグラフは過去60年間のCO2濃度の増加率を示しています。明らかに高度経済成長期からすごいスピードで増えていることがわかります。

それではもう少し期間をとってみて、200年という間隔であればどのように見えるのでしょうか。次のグラフに示します。

これを見ると1960年台の高度成長期くらいから急激に上がっていることがわかりますね。これも納得できるグラフです。それではもっと長い1万年というスパンで見てみると次のようになります。

これでお分かりいただけたでしょうか。

地球温暖化現象というのは長い時間をかけて少しずつ環境に影響を与えていくので、今を生きる我々にとっては普通に生活していると何事もないように感じられるのです。

しかしそれがこの問題の一番怖いところでして、気づかない間に問題が深刻化していく非常に恐ろしい現象だということです。気づいた時には手遅れになり、未曽有の被害が起こるということにつながるのです。このように長い期間で見てみるといかに現在がという時間軸が異常な時期に突入しようといているかが把握できると思います。

それで話を元に戻すのですが、パリ協定で各国の提出した温室効果ガス削減目標ですがこれを達成すれば今世紀末までの気温上昇を2度以内に抑えられるということがほとんどの人の理解だったのではないでしょうか。

その理解が今年2月に国連から発表された「地球環境概況第6次報告書」で覆されました。この報告書では「パリ協定の温室効果ガス削減目標を各国が達成したとしても必要な削減量の1/3でしかない。」と分析したことが示されました。(2019.2.10 中日新聞)

まさに我々を取り巻く環境というのは目に見えない脅威にさらされているのです。

この状況を次の世代のことだからと安易に考えてはいけないと思うのです。

そういう意味で我々の子や孫の世代が少しでもいい方向に行くように何とか今、手を打たなければいけないと思うのです。

そんな切迫感を感じていただきたいということでPV EXPOのセミナー冒頭で上記の内容をお伝えした次第です。

以上、このブログを読んでいただいている方にもお伝えさせていただいた次第です。

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