- 2016-2-11
- ゼックブログ
ここ数年、先進国ではエネルギー政策において、多きな転換点を迎えているような気がします。
米国はシェール革命によって安価な原油、天然ガスが手にはいるようになり、中東やロシアを抜いて世界最大の産油国になりつつある。
又ドイツは東日本大震災の翌月に2022年までの原発の全面停止を決定、2030年までに発電の50%を再生可能エネルギーで賄おうとしている。
原発事故を起こした日本は、一旦原発を全面停止したものの、近年原発の再稼働を実施しており、再エネ比率を2030年までに現在の倍程度まで持っていくことを決めた。
他の先進国もその国の事情により様々な考え方があり、それをひとくくりにして比較することはできないが、ここでは世界全体としての電源構成をみることで日本と比較してみたい。
IEA(国際エネルギー機関)によると2013年の電源構成比は
産業革命以降の気温上昇を2℃未満に抑制するためには2030年までに世界レベルでは下記に示した通りのエネルギー構成にならなければならないのだが、昨年決定された日本のエネルギーミックス結果はご覧のとおりです。
ということになっている。
原子力の是非に関してはここでは触れないが再エネの比率に関しては世界標準に到底追いついていないことが分かる。
再エネを増やすことだけが称賛されるべきことであるとは思わないが、重大な原発事故を起こした日本が世界の温暖化対策をけん引する原動力になろう(政府はいつもこういうことを言う)とするならば、せめて世界標準に後れをとるような再エネ普及率の目標を掲げてほしくない。
そう思う毎日です。