「再生可能エネルギーでは現代の人類の使用するエネルギー量を賄うことはできない。
それをするには膨大な時間とコストが必要だ。だからそんな無駄なことはやめるべきだ。」
と主張する意見を耳にすることがあります。
「第4の革命」という環境ドキュメント映画でも
そのように主張する人の意見がありました。
はたしてそうでしょうか。
普及速度の部分でいえば分散型電源の再生可能エネルギーほど
普及速度の速いものはないように思えます。
例えば原発を例に挙げてみましょう。
開発期間は短くても10年は優にかかります。
地元住民の同意や開発に10年以上費やして100万KWの電源を作るということです。
(同時に2基作ってもたかだか200万KW)
対して再エネ、例えば太陽光発電は、昨年4月~今年3月の1年間の設備導入量は
850万KWです。これってすごいことではないでしょうか?
つまり日本中、あらゆるところで同時多発的に再生可能エネルギーの施設を
作ることができるのでこういうことが可能になるのです。
すでに再生可能エネルギー(水力含む)は下記円グラフに示されたよう
に石油火力の割合を超えてしまいました。
図1 国全体の発電電力量と再生可能エネルギーの比率。出典:資源エネルギー庁、電気事業連合会
つまり再生可能エネルギーという電源は普及スピードという面では
他に比べるものがないくらい早いのです。
確かに再エネを普及させようと思えば、そこにはもう一方のコストの問題においては
工夫をこらさなければならないのも事実です。
しかし、考えてみてください。化石エネルギーや原発において温暖化問題、
CO2排出抑制問題、原発リスクや放射性廃棄物問題を解決することと
再エネ普及のためのコストの問題を解決するのとでは、
さてどちらがイージーなのでしょうか。
どちらが実現可能なのでしょう。
答えは火を見るより明らかなのではないでしょうか。