次世代太陽電池は太陽光発電を拡大する切り札になるか

2050年カーボンニュートラル実現に向けて、日本のエネルギー政策の指針となるエネルギー基本計画の見直しに向けた素案が7月に公表され、2030年における電源構成は再生可能エネルギーを36~38%と大幅に引き上げる目標としました。それを達成するには、風力は陸上風力中心で洋上風力は間に合わない、水素やアンモニアはさらなる技術開発が必要でコストの壁が高いなど、現実的に様々な課題があります。再エネの内訳で太陽光発電は15%としています、2020年の8.5%程度からまだ倍増しなければなりません。

太陽光発電のさらなる普及の足かせになる原因はいくつかありますが、まず設置場所の確保が難しくなっていることが挙げられます。その一方で、盛り土が流出する災害が発生したこともあり、とりわけ山林を伐採して盛り土を活用するメガソーラーの開発に最近は世間の厳しい目が向けられています。

それではどうしたら太陽光をさらに拡大できるのでしょうか。

設置場所を確保するということでいうと、荒廃農地や遊休地の活用に向けた規制緩和の動きがありますが、より多くの建物の屋根や壁面などに太陽光パネルを設置していくことも検討されています。これまでの技術では設置が難しかった小さな建物の屋根やビルの壁面に設置するには、より軽量で柔軟であるなどの特徴を備える次世代の太陽電池の開発が不可欠です。

特に有望視される次世代型の太陽電池として、ペロブスカイトが注目されています。軽量で柔軟性があり、世界中でその開発競争が激化してきています。またその主要材料であるヨウ素の生産では日本が世界のシェア30%を占め、高い競争力を持てることも期待されています。

図 – ペロブスカイトのセル(出典:米NREL)

現在普及している太陽電池の95%以上はシリコン系太陽電池ですが、化合物系、有機系と並び大きく3種類に分類されてきました。そのうち有機系に属するペロブスカイト太陽電池は、直近7年間で変換効率が約2倍に向上(シリコン系の約4倍のスピード)するなど、飛躍的な成長を遂げており、シリコン系に対抗しうる太陽電池として有望視されています。その変換効率は、日本では24.9%に及んでいるそうです。シリコンの世界最高効率は26.7%ということなのでほとんど遜色ないレベルに達しています。

ペロブスカイト太陽電池などの次世代太陽電池は、太陽光発電を拡大する切り札になるのでしょうか。

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