太陽光発電投資の天敵、「地震リスク」をどう見るか。(2016年6月22日発表)

被災された皆様には、改めてお見舞い申し上げます。
一日も早い復興を心より願っております。

本年4月14日熊本県益城町を襲った所謂熊本地震から2カ月超が経過ました。

多くの方が犠牲になり、未だに数千名の方々が避難されておられる状況には
改めて被害の甚大さを突きつけられる思いであり、
少しでも早く普通の生活に戻れることを祈るしかありません。

そのような状況ではございますが、ここでは多くの太陽光発電所が建設され始めた2012年の
FIT開始以降で初めての大きな地震であることから、
益城町の太陽光発電施設の状況を記した日経テクノロジー様のレポートを引用しながら、
太陽光発電所の被害状況を見ていきたいと思います。

3日間で震度7の地震に2度も襲われた益城町にも多くの太陽光発電施設が建設され発電しています。
よく知られている発電施設は、益城町寺中にある再春館製薬所の出力1.7MWの発電所です。
本社隣接地にあり、急な斜面に立地しています。
県道36号線を挟んでこの発電所の反対側にある住宅は、
瓦屋根が壊れて屋根に降る―シートを被せている家が多く見える一方、
再春館製薬所の太陽光発電所は、県道から見る限り、地面の崩落や設備の倒壊などは見えない状況で、

同社の広報担当社も「今のところ大きな損傷の報告はなく、順調に稼働している」ということです。160622a160622b

 

 

 

 

 

※写真出典 日経テクノロジーonline
基礎と架台には、金属製の単管パイプが使われているとのことです。

上記のメガソーラーからゴルフ場を挟んで北側にしらさぎエネジーが発電事業者である
出力3MWの「メガソーラーしらさぎ益城高遊パーク発電所」があります。

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※写真出典 日経テクノロジーonline

このメガソーラーも、丘の斜面にあるが先ほどの発電所と同じように、近くの丘から見る限り、
やはり地面の崩落や設備の倒壊などはなく、安全に稼働を続けているように見えます。
ここも杭基礎を使っております。

熊本県には、他の九州の地域と同じように、九電工、自然電力、日本アジアグループ、
SBエナジ―等の大規模発電所が存在します。
地震の後、停電や安全装置が働いたことにより、パワーコンディショナ―(PCS)の稼働が止まったり
損傷被害を受けた発電所はあったようですが現段階では補修を終え、正常に発電を続けているようです。

これはあくまでも私見でありますが、このように見てくると、
これまで太陽光発電所は地震に対してどれくらいの耐久性を維持できるのかが、
実際問題として不明な部分がありましたが、熊本地震での発表されている限りの情報では
むしろ自宅が倒壊する可能性よりも発電所が崩落する可能性の方が低いのではないか
という結果が得られたような気がしております。

あくまでも一つの事例にすぎないので、

違った状況の下では又違った結果が出てくる可能性を排除できませんが
一つの参考として見ることはできると思います。
太陽光発電投資の一番のメリットは金融環境に左右されないということです。

EUを離脱するかどうかで話題が尽きない英国の国民投票を前に
投資家はお金を引き上げるべきかどうかを見定めているところです。
離脱すれば金融環境に大きな影響を与えると言われて言います。
投資を仕事にしている方々はそればっかりを考えられる時間があるのでしょうが、
我々のような一般人は心配で仕方ない状況に追いやられます。
その点、太陽光発電投資は太陽がしっかりと照ってくれるかどうかというところが焦点です。
自然災害は基本的に損害保険に加入することで保証がありますが、
唯一地震だけは担保されないような状況になっております。
そういう意味では太陽光発電リスクの代表格ともいえる地震リスクに関して
一定の目安、知見を得られたという意味では大きな一歩ではないでしょうか。

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